私のうつ最短回復ストーリー
【体験談】My Story
vol.59
4/21
UP

睡眠が効く②

さて、私自身の、この2ヶ月のお話です。

私は、かつてうつ状態を経験しているので、「あの時のつらさに比べれば、今は全然大丈夫だ。この非常事態を乗り切れる」と、考えていました。また、“感情ケアプログラム”を学び、指導者コースを修了した身としては、

・いたずらに不安材料を増やさないように、ニュースをあまり見ない

・不安は否定しない、ケアする

・睡眠はしっかり、日々の笑いも大切にする

・不安分析図(やり方はこちら)で「具体的に」分析しておく

など、上手に、自分の心のセルフケアしているつもりでした。

ところが、なんとなく日々忙しく、1番〜3番は出来ても、最後の4番「不安分析図」に取り組む時間がない。いえ、厳密にいうと、「不安分析図」を書いて、不安と向き合う気力がどうしても湧いてこなかったのです。

そんな中で受けた講座、テーマは「コロナの不安」でした。タイムリーなテーマで、内容はとても興味深かったのですが、受講後に私はなんだか気分が凹んでしまったのです。

あれ? どうした、どうした? 私、なんで落ち込んでいるんだろう? 私はすぐ「マイ心の会議」を開きました。

すると、出てきたのはこちらの心の声たち。

声1「私、ここ何年も感情ケアプログラムを勉強してきて、今こそ実践する時なのに、分析図やっていないんだよね…」

声2「他の人たちはうまくこのコロナの不安と向き合っていたな。あまり不安そのものを感じていないって言う人もいたし…」

声3「なんか講座で落ちこぼれたような気分なんだよな…」

ここで、ハタと私は気づきました。

「うん? 他の人たちがどうのって…。こ、これはもしや?!」

つい他人と比較してしまうときは、「自分、弱っていますよー」のサインです。

心の声が教えてくれたのは、他人との「比較」。私の中で、心の「期待と比較のプログラム」が強く発動している!と、気づいたのです。

「期待と比較のプログラム」は端的にいうと、ヒトの生存本能的、心のシステムのこと。詳しい内容はさておき、大事なことは、こうした「本能」が発動するということは、エネルギーがダウンしているということ。私自身が弱っているので、心の警戒レベルが上がり、自分を守る本能が発動していたのです。

5年前のうつ状態の渦中に比べたら、心身ともに今は軽い。でも、コロナの非常事態で、家族の生活の変化があり、世界の変化があり、いつのまにか疲れがたまっていたのかも…。「コロナの不安」講座が終わったあと、凹んで気づいたのは、自分自身の「隠れ疲労」でした。

そのあと、私がとった行動は、とにかく睡眠を意識してとること。それまでもわりとしっかり睡眠はとっていましたが、プラス1時間早寝したり、昼寝をとったり、とにかく積極的に寝ました。

そうこうしているうちに、またふっと、抜けたようです。なんとなく元気が出てきて、「不安分析図」にも取り組むことができました。やってみれば「不安分析図」はやはり、なかなか効果的な強力ツール。心の整理も進みました。ある意味、心とは単純なのですね…。

とはいえ、一つ前の記事で書いた通り、今は非常事態。全員に「隠れ疲労」のビッグボーナスポイントがもれなくついていると考えて良いでしょう。いつのまにかポイントを稼ぎ続けて、疲労に再びやられてしまわないように、今しばらく「睡眠」を意識して取り続けていきたいと思います。

*追記*

今うつ状態の渦中にあり、苦しい思いをされている方へ。コロナ禍で不安をより強く感じていらっしゃるかもしれません。苦しみの終わりが見えなくて、果てしなく感じていると思いますが、必ず闇は抜けられます。つい焦ってしまうかもしれませんが、休める時に休んでいれば大丈夫。私たちの心と体のベースは「生き抜く」ように作られています。今一度、時間を味方に、自分自身をゆっくり休めてくださいね。

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