私のうつ最短回復ストーリー
【体験談】My Story
vol.50
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災害後のメンタルケア

人一倍怖がりなので、災害のニュースや予測の報道にとても冷静ではいられない方です。先日、少しでも心の備えになるなら…と思って、メンタルレスキュー協会主催の講演会「災害後のメンタルケア」を聞いてきました。

自分への備忘録をかねて、惨事に遭ったときのメンタルケアのポイントを、ごく簡単にかいつまんで書いておきます。

<自分が惨事に遭ったときに心得ておくこと>

*ファーストショックとして、パニック、実感がなくなる、自分を過剰に責める、話題を避ける、眠れない、食べられない、不安や悲しみが止まらない、情報に釘付けになる、フラッシュバック、音・匂いに敏感になる、イライラする、後を追いたくなる…など、あらゆる「症状」が出る(回避・侵入・過覚醒)。風邪のとき熱や喉の痛みが出るのと同じで、自然な反応なので、「自分が壊れたわけではない」と知っておく。

*アドレナリンが出て、かえって元気になる人や恐怖感を全く感じない人もいる。こういう人は、遅れてガックリ気落ちしたり、突然恐怖に襲われたりするので、ちょっと頭にいれておく。

*セカンドショックに気をつければ、ファーストショックの症状自体は時間の経過とともに収まっていく。

*セカンドショックとは、ファーストショックとは別に、疲労や自信低下、不安、自責の念などで、新しい衝撃やさらなるエネルギー消耗を強いられること。結果ショック状態をひきずり、うつやPTSD、病気、事故、依存などに陥っていく。

*心得ておくべきは、惨事のあと、信頼できる仲間と「体験」を話しあい、情報を共有する場をもつこと(人は偏った情報を自分の中に記憶として固定化してしまいがち、それで後々苦しまないように)。参考になるのは、人が亡くなった時の昔からの習慣。お通夜、初七日、四十九日、一周忌など。大切な人を亡くすという惨事の後、一定の頻度で心おきなく気持ちを分かち合う場を設けている。

*ただし、こうした仲間内の分かち合いの場はファーストショックには大変有効だが(例:お通夜)、時間を追うほどに個人の温度差が出やすいことも頭に入れておく。

*仲間との分かち合いとは別に、専門家のケアも利用する

*子どもの場合も、信頼できる大人の元で、しっかり情報や体験を共有すること。

*被災後(特に一年は)、次の3点を意識して過ごすようにする。

1、自信ケア(運動する、人と話す、徐々に活動する)

2、話をする(話せる人と話して、心にフタをしない。ダメな自分、いろいろな気持ちを持つ自分を許す)

3、疲労ケア(気晴らしで疲れないように、イベントを積み込みすぎないように)

*   *   *

ここでは、ごく簡単にポイントだけ書きました。それぞれ「それはなぜか」を書こうとするとかなり長くなってしまうので割愛します(講演会ではとても論理的に、実際の経験談、支援ノウハウも含めて説明されていました)。

災害を避けられない国に生きる私たちです。日ごろからこうした情報を知っておいてソンはないはず…と思っています。

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