
【体験談】My Story
UP
カウンセリングのプロ視点
元自衛隊メンタル教官の下園壮太先生と、メンタルレスキュー協会のSさんのカウンセリングで、うつ状態を脱してから3年。
「同じ苦しさに悩んでいる人の参考になれば」とこのサイトに体験談をつづりましたが、カウンセラーやカウンセリングを勉強されている方から「あの下園先生がどんなふうに面談をしているのか、興味深かった」という感想をいただくことがあります。
テレビドラマなどでよくある“カウンセリング”は、プライバシー重視の閉じられた部屋で、ぬいぐるみや箱庭セットを前に号泣するイメージ。
ところが、Sさんが指定してきたのは、渋谷のオープンなカフェ。
「本当にカフェでいいんですか?」
「あ、大丈夫です。いつもそんなものなんです」
と、Sさんと会話したのを今でも思い出します。
下園先生とSさんと、私。コーヒーやジュースを前に、一見「楽しくおしゃべりしている3人」の図(うち1名はやや表情が硬いのですが…)。
結局、一度もぬいぐるみを抱きしめて号泣する場面もなく、カフェ雑談風カウンセリングは終わりました。
でも、この「雑談風」に、いかにプロのノウハウがつめこまれていたか。
いかに周到に観察され、計算され、進行していたか。
それがわかる本が発売されましたので、ご紹介します。
「クライシス・カウンセリング」(メンタルレスキュー協会著、下園壮太監修。金剛出版)
メンタルレスキュー協会の真骨頂は、「クライシス・カウンセリング」。
クライシスとはおもに「惨事」のこと。自殺、事件、大事故、大自然災害のほか、ごく個人的な大きなショックも含めて、おもに「死にたい気持ち」を持つ人、惨事直後のカウンセリングを専門としています。
本の内容は専門的ですが、事例や生の声も入って読みやすい一冊。カウンセラーの方や、勉強中の人が参考になるのはもちろんのこと、会社や家庭、地域などで、“カウンセラー・マインド”が必要な方にも、ぜひ一度読んでいただきたい本です。
個人的に、うつの経験は、人生最悪の出来事でした。
でも、下園先生をはじめ、メンタルレスキュー協会の皆さんに出会えたことはこれ以上ない大きな出会いでした。
今の私には、うつ以前とは、世界が全然違って見えています。
クライシス(惨事)にあるとき、人は最弱になります。そのとき、何が起きてくるのか。何が救いとなるのか。
私はカウンセラーではありませんが、「クライシス・カウンセリング」の世界を知ると、今までにない視点で「人間というもの」が垣間見えてくる気がするのです。
最後に。「身近で自殺が起きてしまった」「どうしてもうつから抜けられない」などのケースを見聞きしたとき、ぜひメンタルレスキュー協会の存在を思い出してほしいと思います。クライシスのプロの力をぜひ借りてくださいね。
メンタルレスキュー協会