
【体験談】My Story
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【うつ予防の小さなヒント】「不安分析図」は使えます
「感情ケアプログラム」講座では、感情に上手に付き合うためのツール(方法)がいくつか紹介されます。「人によって“好み”があるので、いくつか試してみて、お好きなものを日常生活に役立ててね」というのが、講座のスタンス。
私の場合、「不安分析図」という方法が簡単でかなり有効だったので、ご紹介します。
「不安分析図」とは、何か不安やイライラにかられたときに、一枚の紙にそれを全部、とにかく具体的に書いてみる、という方法。
単語でも文章でも、まずは不安を言葉にして、紙に書く。書いたら、次は、それがどんな形か、どんな感じなのか、線やイラストも描き足していきます。ギザギザ、モヤモヤ、真っ黒な感じ、などなど。色ペンを使ってもオッケーです。一番頭を占めている不安に対して、他の感情の大きさなども、もしイメージできるなら表現してみる。
どんなに些細なことも、直接関係がないと思うことも、今感じていることは全て書く、描く(人に見せるものではないので、遠慮なく、ブラックな気持ちをさらけ出しちゃいます!)
これ以上、不安やイライラのネタはない、と思ったらペンを置く。出来上がった紙を眺めてみます。
すると、なんとなく、見えてくるものがあるのです。それぞれの思いがけない関連性だったり、逆に関連性のなさ、だったり…。
次に、「この感情に対して、今ひとまず着手できることあるかな?」と考えてみます。根本的な解決ではなくても、「ひとまずの一手」「今着手できること」で十分。
私の経験では、不安分析図が、劇的に”効いた”ことが2回ほどありました。
1回は、小学校PTAの係がストレスフルで、それが頂点に達したとき。PTAというのは、会社よりも意外に人間関係が複雑です(と、あくまで個人的な体験ですが…)。このときは、壮大な分析図が出来上がりました。
そして、わかったのは、私の中の“PTA問題”は、ある特定の人間関係に関することと、「そもそもこのやり方ってどうなの」という組織全体(の性質的なもの)に関連することと、大きく2つに“ジャンル”がわかれたのです。
また、それとは別に、子どもの受験が迫っていることも、私の不安定感をジクジクと刺激していることにも気づきました。「PTA問題に悩んでいる場合じゃないのに…」という気持ちが、紐づいていたのですね。
そこで、「ひとまずの一手」は「受験が終わるまで、この問題は触らない、解決しようとしない」。
そう決めたら、当面のイライラ、不安感はクリアできたのです。その後、係の仕事は、他の人にも協力をお願いするなどして、なんだかんだ終了することができました。
2回目は、新しく引き受けた、ある仕事がかなり不安になったとき。
このときの「ひとまずの一手」は、「担当者に直接会う、疑問は全部、メールではなくて直接聞いてみる」でした。これで、不安感にけりをつけることができたのです。
詳しいメカニズムは省きますが、不安という感情は「時間を決めて集中的に悩む」「具体的な行動を起こす」、それが一番有効な対処法です。「不安分析図」は、この2点をわりと楽にクリアにしてくれるツール。紙とペンさえあれば、これといった特別な技術も不要です。
これから期末、期初のシーズン。思い通りにコトが運ばないとき、気持ちが落ち着かないときにぜひ試してみてください。
*感情のケアプログラム全般にいえることですが、自分の感情に触れることは、ある種のエネルギーを使います。調子がダウンしているときは、無理に取り組まないで、休養を優先してくださいね!