私のうつ最短回復ストーリー
【体験談】My Story
vol.40
12/11
UP

自分に優しく/ネガティブ感情は宝

悲しみや不安、怒り、嫉妬…。ネガティブな感情って疲れるし、落ち込むし、感じないですんだらラクなはずなのに、とは、多くの人がよく考えてしまうことですね。

でも、ネガティブ感情を決して無視しないこと。言葉もアプローチも違いますが、「ネガティブな感情こそ大切に」と、下園先生も尚さんも語るのです。

下園先生

vol.38でも紹介した「原始人」のストーリーに基づいて、感情には、その人を守る役割があることを語っています。

たとえば…

悲しみ→引きこもらせ、態勢を整える

不安→将来の危険を予測する

怒り→敵に反撃、威嚇する

妬み→自分の取り分を確保する

など。

そして、こうした感情を感じた時にどうすればいいのか、その付き合い方は、「感情のケアプログラム」として書籍や講座でも紹介されています。

一方の尚さん。

「今多くの人が、“ポジティブな感情は表現していいけれど、ネガティブな感情は抑えなければならない”という暗黙のルールにいつのまにか縛られてしまっています。もちろん社会生活を送るためにある程度は必要ですが、表現されることがないまま蓄積されると心が麻痺して、本当は自分はどう感じているのか、わからなくなっている人が増えているのです」

という趣旨を、著書の中で語っています。

そして、尚さんは、すぐに私たちが出来ることとして「ネガティブなことをノートに書き出す」という方法をすすめています。自分の中の正直な気持ちをキャッチして、ちゃんとアウトプット(表現)する。それが「魂の声を聞く」、自分の本心をキャッチする練習になるとのべているのです。

どちらのアプローチも、決して即効性は高くはないでしょう(後で詳しく書くつもりですが、むしろ即効性が高くては危ないのです)。

それでも、ネガティブ感情を無視したり、なかったことにしたりするのはあまりにもったいない。上手に付き合ってこそ、それは生きる力を養ってくれるものになる…。その点で、二人は一致しているのです。

本当は、私たちは不安がりでもオッケー、怒りを感じてもオッケー、人を妬んでしまう気持ちが湧いてもオッケーなのです。それはごく自然な、自分の一部。感情を否定することは、そんなことを感じる自分はダメという「自分へのダメ出し」となってしまいます。

「自分に優しく」あるためには、全ての感情をまるっと認めてしまう。その上で、実際の「行動」さえ選べればオッケーなのです。

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