私のうつ最短回復ストーリー
【体験談】My Story
vol.15
12/5
UP

うつはターミネーター

好調に思えた2月後半。けれども、再び「落ち込み」が襲ってきました。

好調のピークは、2月のカウンセリング最後のこと。「上手くいくと、あと2回のカウンセリングで終わりますよ」と下園先生が言ってくれたのです。

私は、大きく大きく胸をなでおろしました。「もうすぐ治るんだ!」。帰り道は、スキップをしたくなるような軽やかさ。次の日からは、エクササイズやヨガを楽しみ、友人とのお茶やランチに精を出し、将来のプランをあれこれ立て始めました。まだ耳のつまりは若干残り、娘の勉強のことでやきもきしたり、口うるさく言ってしまう場面などはありましたが、かなり調子の良い毎日でした。

ところが。2週間が過ぎたころ、耳に違和感が出て、なんだか体がだるくなってきました。これまでは左耳が詰まりがちだったのですが、右耳にトクトクトク・・・と水が流れるような音がするのです。「念のため耳鼻科に行っておこうかな」と軽い気持ちで、いつもの耳鼻科を受診。聴力検査を受けると、なんと、うつ状態発症時と同じレベルまで、低音の聞き取りが落ちていました。

「何かまた疲れているじゃない? 肩こりはある?」と耳鼻科の先生。

「肩こりですか。あるにはあるけれど、最近はちゃんと運動していますよ」

「運動しすぎってこともあるのよ。心労はあるかしら?」

「心労…。まあ、娘のことで気をもんだことはありましたが…。心労というほどではない気がしますけど」

「季節の変わり目でもあるし、花粉症もあるかも。いずれにしても疲れているのよ。耳の薬と、抗不安剤を3日間分出すので、ゆっくり休んでね」

ガーン。本当に、頭の中で鳴った気がしました。「また、逆もどりしてしまった!」。家に帰った私は放心状態。がっくりして、何も手がつかなくなりました。

倒したと思ったターミネーターの残骸が、また襲ってくる。あのイメージでした。この2週間調子が良かった分、うつのしつこさに絶望的な気分に。

娘のことは、もっと上手く対応するべきだったか。運動はともかく、新しくサークルまで立ち上げようとしたのはやりすぎだったか。もっと慎重にすべきだったか。確かにすごく疲れた日があった。毎日、もっと早く寝ればよかったか…後悔の嵐です。

でも、ふと、こうも思いました。「元気だったころに比べたら、活動量なんてほんの少し。この程度の生活で調子が落ちるなら、いったい私はどうしたらいいの」。希望が再び遠のいてしまいました。

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